くものしゅの日記

子育て中の ph. D.です。専門は確率統計.情報理論等

正規分布 その2:平均と標準偏差が決まるとグラフが描ける

正規分布って統計とかで出てくるけど、
これが出てきたら、思い出すべき用語があります。
それは、
 
平均と標準偏差
 
です。
標準偏差とは何?って思う人は過去記事を見てください。
 
正規分布には平均と標準偏差が付きものです。
これがない、ってことはあり得ません。
それくらい、
 
平均と標準偏差
 
は大事なものです。
 
次に、思い浮かべて欲しいのは、
山の頂上が真ん中にあり、左右対称になだらかに減っていくグラフ。
 

 
この形のグラフを正規分布と呼びます。
 
さて、このグラフに2つの記号が書いてありますね。
 
 μ はミュー
 σ はシグマ
 
と呼びます。これは平均と標準偏差のことです。
 
平均、標準偏差とグラフの中に書くのは難しいので
 
 μ = 平均
 σ = 標準偏差
 
と短い表現に書き直した、と思ってください。
 
 
具体例で説明したほうが分かりやすいと思いますので、
今回は身長を身体測定した、という話に例えて説明します。
 
同学年で同性の人達の身長を測定した結果を
横軸が身長、縦軸が人数のグラフで表すとします。
このグラフが
 
 
という形をしているとします。
 
μ は平均身長。 σ は身長の標準偏差です。
 
高学年になるほど平均身長が大きいですよね。この場合、μ が大きくなります。
 
標準偏差とはバラツキの大きさと思ってください。
標準偏差 」という単語を「バラツキ」と読み替えてみましょう。
 
標準偏差が小さいとき、身長のバラツキが小さい。
標準偏差が大きいとき、身長のバラツキが大きい。
 
同じような身長の人ばかりのグラフを描くときは、σは小さいです。
身長差がある人達のグラフのときは、σ は大きくなります。
 
このように、 μ と σ の値に応じて身長のグラフを描くことになります。
例えば
μ=130cm、σ=10cm
のときは
μーσ=120、μ+σ=140 ですので、次のようになります。
 

 
 
 
μ=130cm、σ=5㎝
のときは
μーσ=125、μ+σ=135 ですので、
 

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σが小さいとき、身長のバラツキが小さいので、
多くの人が平均130cmと似たような身長です。
130cm 付近に大勢の人がいることを表したいときは、
細くて高い山を描くと良いでしょう。
 
 
重要なのは次のことです。
  • μとσの値が決まれば、具体的に1つの身長のグラフを描くことができる。
 
今回の話は
 正規分布≒身長のグラフ
で例えて解説しました。
 
まとめ
  • μとσの値が決まれば、具体的に1つの正規分布が定まる。
 
 
 
母平均と標本平均
身長を考えるとき、統計では平均は2つあります。
母平均と標本平均です。
母平均は全員の身長を平均したものです。
でも、全員の人数が多すぎて身長を調べられないことがあります。
このとき、全体から少しずつ人を選び出して、
その人たちの身長を平均することがあります。
これを標本平均といいます。
 
統計では、母平均を μ と書くことが多いです。
 
 
今回はここまでにしたいと思います。
 
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